アリアドネの部屋・アネックス / Ⅰ・アーカイブス

アリアドネ会修道院附属図書館・アネックス一号館 本館はこちら→ https://ameblo.jp/03200516-0813  検索はhttps://www.yahoo.co.jp/が良好です。

2020-02-07から1日間の記事一覧

橘曙覧のたのしみの思想――ロバート・キャンベルさんの講演会から アリアドネ・アーカイブス

橘曙覧のたのしみの思想――ロバート・キャンベルさんの講演会から2011-12-06 17:49:09テーマ:文学と思想 ロバート・キャンベルさんはハーバードで長年日本文学の研究に従事されて、いまは東京大学で日本文学を講じておられる方だそうである。一般にはテレビ…

スタンダールの女性像 アリアドネ・アーカイブス

スタンダールの女性像2011-12-01 11:40:02テーマ:文学と思想 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3d/Stendhal.jpg/463px-Stendhal.jpg ”赤と黒” のレナール夫人についての人間像については言及されていることも多いのであえて割愛した…

スタンダールの”赤と黒” アリアドネ・アーカイブス

スタンダールの”赤と黒”2011-11-29 18:14:28テーマ:文学と思想 高校生の時以来忘れていた”赤と黒”を再読した。”パルムの僧院”同様、完全に失念していた。スタンダールの一面成熟した、ある意味では技巧的な人間関係を読むには若すぎたのだろう。それから半…

クレリア――”パルムの僧院”の女人像 アリアドネ・アーカイブス

クレリア――”パルムの僧院”の女人像2011-11-14 21:38:29テーマ:文学と思想 小説の表題の由縁が分からないと云う不思議な小説である。”パルムの僧院”の名前は、物語の結構が全て果てた後にあっけないほどそっけなく失意の主人公ファブリスがパルムの僧院に隠…

久野昭”葬送の倫理” アリアドネ・アーカイブス

久野昭”葬送の倫理”2011-09-10 10:06:37テーマ:文学と思想 出版年月日が1969年3月31日のやや古い本である。後書きをみると戦没者慰霊についての深い言及があり、とりわけ”きけわだつみのこえ”等の学徒動員の記憶がこの本の基調にある。経歴に1930年生まれと…

パヴェーゼ”故郷” アリアドネ・アーカイブス

パヴェーゼ”故郷”2011-08-22 08:46:25テーマ:文学と思想 チェーザレ・パヴェーゼの”故郷”である。パヴェーゼの本は、そんなに読んでいるわけではない。 ”故郷”といえば”月と篝火”であり、”丘”と言えば ”悪魔のいる丘”だろうか。”月と篝火”にはむしろ西部開…

国民国家と反ユダヤ主義・2――アーレントの場合 アリアドネ・アーカイブス

国民国家と反ユダヤ主義・2――アーレントの場合2011-08-19 10:38:32テーマ:文学と思想 18世紀末のフランス革命による市民社会の成立から、国民国家の変質と崩壊を通じて全体主義に至るアーレントの記述を要約するのは容易くは無い。全体主義の成立をめぐる流…

”ガルシア・ロルカの世界”――生誕百年記念(1998年)アリアドネ・アーカイブス

”ガルシア・ロルカの世界”――生誕百年記念(1998年)2011-08-17 11:07:59テーマ:文学と思想 ガルシア・ロルカに関する本を初めて読んだ。 この本は、ロルカの生誕百年を記念する、わが国の様々な分野を代表する一人者の追悼アルバムのようでもある。ここに、…

終戦の日に読んだヴィットリーニ”シチリアでの会話”  アリアドネ・アーカイブス

終戦の日に読んだヴィットリーニ”シチリアでの会話”2011-08-16 13:38:39テーマ:文学と思想 昨夜、読み終わってから、終戦記念日にこの本を読んだことに改めて気がついた。原爆や戦災にまみれた戦死者への慰霊、今年は福島の事故の後だけに特別の思いがあっ…

国民国家と反ユダヤ主義・1――アーレントの場合 アリアドネ・アーカイブス

国民国家と反ユダヤ主義・1――アーレントの場合2011-08-14 20:33:07テーマ:文学と思想 アーレントのこの有名な本は表題のごとく全体主義の起源をユダヤ人と政治システムの関係から読み解こうとした書物である。それを読み解くためのキーワードとして用いら…

ユルスナール”とどめの一撃” アリアドネ・アーカイブス

ユルスナール”とどめの一撃”2011-08-11 09:44:21テーマ:文学と思想 詩人にしてユルスナールの紹介者である多田智満子はかって”ハドリアヌスの回想”について以下のように述べた。すなわち、ローマ帝国の皇帝ハドリアヌスがアンティノウスの物語を欠くならば…