アリアドネの部屋・アネックス / Ⅰ・アーカイブス

アリアドネ会修道院附属図書館・アネックス一号館 本館はこちら→ https://ameblo.jp/03200516-0813  検索はhttps://www.yahoo.co.jp/が良好です。

2020-02-19から1日間の記事一覧

トマス・ハーディ『テス――清純な女』・下巻 アリアドネ・アーカイブスより

トマス・ハーディ『テス――清純な女』・下巻2019-02-21 23:20:58テーマ:文学と思想 下巻の目次は次の通り。 局面 第五 女は償う 局面 第六 改宗者 局面 第七 完遂 第五巻「女は償う」は、テストクレアの間に引かれた鉄の障壁を前にした、男の意地とテスの嘆…

トマス・ハーディの作法と文体 アリアドネ・アーカイブスより

トマス・ハーディの作法と文体2019-02-20 07:35:47テーマ:文学と思想 罪なき一人の乙女が堕落させられ、最後は自殺の追い込まれると云う、どこかで聴いたことのあるような、月並みで単純なストーリー、それゆえにこそ、暗く、陰惨な描写を予想するのだが、―…

武藤剛史 『プルースト 瞬間と永遠』 無意識的記憶とは何か アリアドネ・アーカイブス寄り

武藤剛史 『プルースト 瞬間と永遠』 無意識的記憶とは何か2013-01-29 18:11:35テーマ:文学と思想 http://ec2.images-amazon.com/images/I/41KLo1EBzYL._SL500_AA300_.jpg ・ 私たちの国で高校生たちが『高瀬舟』や『こころ』、そして中島敦の『山月記』を…

★保苅瑞穂 『プルースト・印象と隠喩』 プルーストとシャルダン アリアドネ・アーカイブス

★保苅瑞穂 『プルースト・印象と隠喩』 プルーストとシャルダン2013-01-29 14:29:26テーマ:文学と思想 http://www.chikumashobo.co.jp/photo/book/large/9784480083791.jpg http://msp.c.yimg.jp/image?q=tbn:ANd9GcTKhLdRiAnKhFbXnWW7qY8zuiebovNiUr7Mp1LY…

『プルーストと絵画』・『プルーストの世界を読む』アリアドネ・アーカイブスより

『プルーストと絵画』・『プルーストの世界を読む』2013-01-27 19:49:05テーマ:文学と思想 http://ec2.images-amazon.com/images/I/41Tbci9XRxL._SL500_AA300_.jpghttp://ec2.images-amazon.com/images/I/512MAYGTTEL._SL500_AA300_.jpg ・ 吉川一義の『プ…

『プルーストと絵画』・『プルーストの世界を読む』アリアドネ・アーカイブスより

『プルーストと絵画』・『プルーストの世界を読む』2013-01-27 19:49:05テーマ:文学と思想 http://ec2.images-amazon.com/images/I/41Tbci9XRxL._SL500_AA300_.jpghttp://ec2.images-amazon.com/images/I/512MAYGTTEL._SL500_AA300_.jpg ・ 吉川一義の『プ…

デュラスとプルーストの人物描写 様式と元型性 アリアドネ・アーカイブスより

デュラスとプルーストの人物描写 様式と元型性2013-01-26 00:32:14テーマ:文学と思想 ・ プルーストがなにゆえにかスノビズムと云う現象に拘り続けた意味は単純ではない。世紀末から20世紀初頭の貴族社会とブルジョワ社会を皮肉に観察する特性としてスノビ…

デュラスからプルーストへ 『ヒロシマわが愛』(『二十四時間の情事』)に寄せて  アリアドネ・アーカイブスより

デュラスからプルーストへ 『ヒロシマわが愛』(『二十四時間の情事』)に寄せて2013-01-23 23:57:53テーマ:文学と思想 ・ デュラスのいわゆる”上の兄”が「愛の殺人者」のようなものではなかっただろうと云うことは『木立の中の日々』を読めばわかるのでは…

水の洗礼 『北の愛人』 アリアドネ・アーカイブスより

水の洗礼 『北の愛人』2013-01-22 00:05:36テーマ:文学と思想 ・ 『愛人』(1984年)・『北の愛人』(1991年)と『太平洋の防波堤』(1950年)と読み進めて感じる素朴な疑問は、ショロンの男は果たしていたのか、という疑問である。時を隔てた両作に現れた…

マルグリットの文体 『愛人』の語り アリアドネ・アーカイブスより

マルグリットの文体 『愛人』の語り2013-01-21 20:43:09テーマ:文学と思想 ・ 小説的叙述と、語り、とはどう違うのだろうか。 わたしは、こころみに彼女の『愛人』の中から、好きな場面を選んでみる。 ”言いそえれば、わたしは十五歳半だ。 メコン河を一隻…

マルグリット 愛の二面性 アリアドネ・アーカイブスより

マルグリット 愛の二面性2013-01-20 15:51:15テーマ:文学と思想 2. 最後に、デュラスの愛の経験が特殊なものであったことは言っておかなければならないだろう。愛の型式は殉教劇の被害者(次兄)と加害者(長兄)の輻輳した二重性として現れる。この不幸…

マルグリットの辻公園 アリアドネ・アーカイブスより

マルグリットの辻公園2013-01-20 11:50:47テーマ:文学と思想 1.・ マルグリット・デュラスに『辻公園』(1955年)と云う中編がある。ここで語ろうとするのはこのことではない。 中期の『モデラート・カンタービレ』(1958年)が転機になったことはデュラ…

ゼフィレッリの『椿姫』 アリアドネ・アーカイブスより

ゼフィレッリの『椿姫』2013-01-19 23:10:06テーマ:音楽と歌劇 http://www.bookoffonline.co.jp/goodsimages/L/000124/0001243288L.jpg ・日時:2013/1/18 (金) 19:00―21:00・会場:あじびホール 監督・脚本・美術:フランコ・ゼフィレッリ原作:アレク…

カウボーイ理性批判 『ガンファイター』にみる愛の諸相の論理学 アリアドネ・アーカイブスより

カウボーイ理性批判 『ガンファイター』にみる愛の諸相の論理学2013-01-19 11:13:51テーマ:文学と思想 それにしても最後に二人のガンマンが対決する場面、カーク・ダグラスも良いけれどもロック・ハドソン、俳優としての良さが全て出ていたように思いました…

プルーストとスノビズム アリアドネ・アーカイブスより

プルーストとスノビズム2013-01-17 19:48:27テーマ:文学と思想 スノビズムと云う言葉は通常、良い悪いの価値判断を伴っている。しかし元々、不在なるものへの憧憬、と云う風に考えれば、人間の実存を規定する当たり前の在り方になる。不在への願望が、その…

『プルーストの部屋』を読む・Ⅱ アリアドネ・アーカイブスより

『プルーストの部屋』を読む・Ⅱ2013-01-17 09:11:07テーマ:文学と思想 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/99/Jacques-Louis_David_-_The_Death_of_Socrates_-_Google_Art_Project.jpg/160px-Jacques-Louis_David_-_The_Death_of_Socra…

『プルーストの部屋』を読む・Ⅰ アリアドネ・アーカイブスより

『プルーストの部屋』を読む・Ⅰ2013-01-16 19:57:02テーマ:文学と思想 http://ec2.images-amazon.com/images/I/41Q1SEM0TWL._SL500_AA300_.jpghttp://ec2.images-amazon.com/images/I/41KGK6EH61L._SL500_AA300_.jpg ・ 年末から年始にかけてこの二三年、プ…

ルイ・マルの『鬼火』 アリアドネ・アーカイブスより

ルイ・マルの『鬼火』2013-01-11 18:37:40テーマ:映画と演劇 http://pds.exblog.jp/pds/1/200711/21/45/d0117645_22424550.jpg 鬼火 Le Feu follet 2013年1月11日(金) 午後1時半~ 福岡市総合図書館ミニシアター 監督:ルイ・マル 出演:モーリス・ロネ、…

デュラスに於ける聖なるものと犯罪そして狂気 アリアドネ・アーカイブスより

デュラスに於ける聖なるものと犯罪そして狂気2013-01-04 15:04:17テーマ:文学と思想 ・ マルグリット・デュラスの文学は聖なるもの、そして犯罪、狂気の三項関係が鬩ぎ合っている、ちょうど愛の三角関係、三項関係がそうであるように。 『モデラート・カン…

マルグリット・デュラスへの追憶 アリアドネ・アーカイブスより

マルグリット・デュラスへの追憶2012-12-31 14:59:43テーマ:文学と思想 マルグリット・デュラスへの追憶! マルグリット・デュラスの小説を通読して改めて感じたのは、彼女の虐げられたものへの絶対的とでも云える共感であった。単に、それは社会的弱者であ…

冬の日に読む・『夏の夜の10時半』 アリアドネ・アーカイブスより

冬の日に読む・『夏の夜の10時半』2012-12-30 12:40:22テーマ:文学と思想 ・ この本を読みながら、『タルキニアの子馬』を思い出していた。我々日本人が理解が届かないのは、妻妾同居という形式が馴染みにくい点もあるのだろう。反面、それほど現在の日本が…

トマス・ハーディ『テス――清純な女』・上巻 アリアドネ・アーカイブスより

トマス・ハーディ『テス――清純な女』・上巻2019-02-19 21:13:27テーマ:文学と思想 上巻の目次は下記のとおり。 局面 第一 「乙女」 局面 第二 「乙女ではなくなって」 局面 第三 「持ち直し」 局面 第四 「その結果」 つまり物語としてはとてもシンプルなの…