2020-06-07から1日間の記事一覧
江藤淳の青春――『アメリカと私』を読む2015-06-14 22:23:07テーマ:文学と思想 ・ 江藤淳の『アメリカと私』を読んで、わたしは違った表情の江藤を見出す。この書は本人もそう書いているように、江藤淳と云う批評家がアメリカと出会う話である。アメリカとの…
遥かなる死者たちの影――『こころ』と『ノルウェイの森』2015-06-13 11:12:23テーマ:文学と思想 1序説的概説:夏目漱石を論じようとしていつも疑問に思うのは、なぜ漱石だけなのかと云う思いと、漱石の諸作中でも何故『こころ』だけが偏愛されるのか、と云う…
夏目漱石の正価 複製文学論をふくむ2015-06-12 11:51:40テーマ:文学と思想 ・ 鷗外、漱石と並列されて呼称される二人の「文豪!」、個々の文学研究もさりながら、「文豪」と云う語感に混じり合う神格化、神話化の作用がここで取り上げたいテーマである。 鷗…
柄谷行人『日本近代文学の起源』、作品を楽しめない批評家の起源2015-06-10 23:25:37テーマ:文学と思想 ・ 既に誰かが言っていることだが、小林秀雄、吉本隆明、江藤淳、そして柄谷行人と並べて気がつくのは、戦後的言説の地平に於いて、批評家と呼ばれる人…