アリアドネの部屋・アネックス / Ⅰ・アーカイブス

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2020-06-09から1日間の記事一覧

樋口一葉の『別れ道』―― 一葉文学の最高傑作か アリアドネ・アーカイブスより

樋口一葉の『別れ道』―― 一葉文学の最高傑作か2015-06-26 19:42:21テーマ:文学と思想 ・ 『別れ道』は概して長いものを書かなかった一葉の諸編の中でも短い、『たけくらべ』の四分の一にも満たない分量である。一夜の出来事を簡素に綴った『十三夜』に比べ…

森鷗外『雁』再見 アリアドネ・アーカイブスより

森鷗外『雁』再見2020-02-06 22:30:14テーマ:文学と思想 再見、再発見と言うべきか。再発見と云う言葉は恥ずかしい。小説を幾度か読み返して発見はあるものだが、今回の『雁』のような経験は希有である。 まずこれを、金貸し町人の妾であるお玉の悲恋物語と…

70年目の夏に思う――批評の精神ということについて アリアドネ・アーカイブスより

70年目の夏に思う――批評の精神ということについて2015-06-18 08:37:09テーマ:政治と経済 ・ 漱石の『こころ』と村上春樹の『ノルウェイの森』を平衡読みしながら様々の事を考えました。 何れの作品も、死者が生き残ったものを如何に支配したか、と云うお話…

江藤淳の死――『妻と私』 アリアドネ・アーカイブスより

江藤淳の死――『妻と私』2015-06-15 17:10:45テーマ:文学と思想 ・ 『妻と私』は、江藤淳の妻をみおくる闘病日誌である。 日々、人は膨大な人の死の量を無機的な数値に於いて経験している。違うのは他ならぬ生活の伴侶の上にこの未聞のドラマが生じたこと、…

遥かなる死者たちの影――『こころ』と『ノルウェイの森』 アリアドネ・アーカイブスより

遥かなる死者たちの影――『こころ』と『ノルウェイの森』2015-06-13 11:12:23テーマ:文学と思想 1序説的概説:夏目漱石を論じようとしていつも疑問に思うのは、なぜ漱石だけなのかと云う思いと、漱石の諸作中でも何故『こころ』だけが偏愛されるのか、と云う…

神谷美恵子の「精神的なもの」をめぐって アリアドネ・アーカイブスより

神谷美恵子の「精神的なもの」をめぐって2009-04-12 10:58:56テーマ:宗教と哲学 4月12日 日曜日 晴れ 昨日は終日、ほったらかしにしておいた技術士倫理論文を仕上げる。一昨年より年一本、今年で三部作は一応完了ということになる。テーマはいたって壮大で…