8月 ベスト20(中間) 11位~20位まで
8月のベスト10は代り映えもせず、変動もないので、それ以下のベスト20までにはどういう記事があるのか、調べてみました。
やはり半分以上は、この企画を始めて、この半年間にベスト10以内に顔を出したものが並んでいます。
11位のゲーテの『親和力』は問題作です。
ヘンリー・ジェイムズに関するものが二編入りました。12位と20位です。
ヴァージニア・ウルフのものが13位に!ーーしかもジョイスの眼で見る、という文学的構図のものが。
14位のフランソワーズ・サガンは戦後フランス文学を代表するベストセラー作家でしたが、今日ではセンセーショナルな話題の提供者出あった分だけ損をしています。再評価されるべきです。
15位はアメリカ児童文学の古典ともいえる作品群の紹介です。
16位に、私のオリジナルエセーが入りました。
17位に小磯良平の絵画が入りました。
18位にシェイクスピアがようやく入りました。
19位は堀辰雄のものに関する感想です。
私は十代にフランソワーズ・サガンの物憂げな恋愛観に影響を受けました。恋愛を、一歩下がって皮肉気に見るものの見方です。それが中年以降は、堀辰雄のピュアな極限的な愛の影響に晒されました。その後年を重ねるにつれて、ゲーテの手におえそうもないミステリアスな愛や、シェイクスピアの愛の多様な姿を学んで今日に至っています。
文学理論としては、二十歳のころジェイムズ・ジョイスの手法に影響を受けました。その後それを超える体験はないと思っていたのですが、老年に至ってヘンリー・ジェイムズの神秘的リアリズムともいうべき稀有の文学的経験に遭遇いたしました。
ヴァージニア・ウルフはジョイスとともに愛読した作家でしたが、イギリスとの関係が深まるにつれてより身近なものになりました。ジョイスやウルフの先には、トマス・ハーディーやジェイン・オースティンの世界があります。前者は昨今のイギリスを身近に感じるようになってから。後者は二十歳のころ以来の愛読書です。
11
ゲーテ『親和力』
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505539231.html
12
ヘンリー・ジェイムズのリアリズム論
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505537544.html
13
ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』――ジョイスの目で読む!
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505542773.html
14
サガン『ある微笑』――インテリジェンスとしてのある愛のかたち
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505537500.html
15
児童文学に見るニューイングランド気質――『若草物語』と『大草原の小さな家』シリーズ
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505537586.html
16
芸術は必要か
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505588209.html
17
小磯良平の一枚の絵――『斉唱』 昭和16年
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505537116.html
18
シェイクスピアの女性像(2018年1月) 再録
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12510415722.html
19
堀辰雄の『死のかげの谷』と云う経験
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505539776.html
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