アリアドネの部屋・アネックス / Ⅰ・アーカイブス

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映画”夜霧のマンハッタン”をみる アリアドネ・アーカイブスより

 
このところ映画を集中的にみたので少し疲れた。最後は、軽めのアメリカ映画を紹介して一応の締めくくりとしたい。

ロバート・レッドフォードとデヴラ・ウインガーの競演ということで見ることにした。二人のローマンが犯罪に巻き込まれ、ドタバタの劇の進行にも関わらず、激することなく”大人”の関係をふたりが演じるところがいかにも洒落た映画の仕上がりとなっている。DVDなどではなく映画館でその雰囲気を味わうべきだろう。

同じニューヨークを舞台として洒落た映画と言えば、同じレッドフォードがジェーン・フォンダと共演した”裸足で散歩”の方をお勧めする。マルセル・カルネの”マンハッタンの哀愁”――これはフランス映画と言うべきか――や”ウエストサイド物語”とともに、ニューヨークという都市を実に詩情豊かに描いている。

参考に”裸足で散歩”をgoo 映画より紹介しておく。制作年代1967年。まさにベトナム反戦運動の怒濤の波がそこまで近づいていたという歴史的な感慨をもって見ると、ジェーン・フォンダのどの後の変貌ぶりが象徴的で、映画の外に真実があると思ってしまう。


goo映画より
<あらすじ>
1968年、マンハッタン。著名な画家のセバスチャン・デアドンは娘チェルシーの8歳の誕生日の夜、自宅の火事で焼死。彼の価値ある多くの絵画もこの火事で焼失した。それから18年後--。離婚経験があり、現在は独身中のトム・ローガン(ロバート・レッドフォード)は有能な地方検事補で、彼の上司はローガンを次期の地方検事に推薦しようとしていた。その大事なスピーチのある宴会場に、敏腕弁護士として知られる若くて美しいローラ・ケリー(デブラ・ウィンガー)が長身の女性チェルシー(ダリル・ハンナ)を連れて現われた。そして現在ケリーが扱っているデアドン事件が特殊な事件にもかかわらず、検事側はケリーの要請を無視していると訴えた。デアドン事件とはチェルシーがある絵を盗もうとした事件だが、チェルシーはその絵は自分の父が誕生日にプレゼントしてくれたもので絵の裏には父のサインもあるということだった。チェルシーは18年前に火事で焼死したとされていたセバスチャン・テアドンの娘であった。この訴えにローガンは、サインが本当にあれば訴えは取り下げると約束した。そして、ローガンはケリーとともにその絵の持ち主フォレスター(ジョン・マクマーティン)の所に行くが絵はすでに他の人に渡っており、チェルシーへの告訴も取り下げたと伝えた。2人はその足で新しい絵の所有者ヴィクター・タフト(テレンス・スタンプ)の所に行き、絵の裏を確認するが、そこにはサインはなかった。その日の深夜、ローガンの自宅にチェルシーが突然訪ねてきて、何者かに後を尾けられていると訴えた。ローガン同様、なかなか寝付けなかったケリーのアパートを翌朝、キャヴァナウ刑事(ブライアン・デネヒー)が訪ねてきた。彼は18年前のデアドン事件の担当刑事でセバスチャンは何者かに殺されたのだと告げ、当時の資料などを彼女のもとに置いていった。その資料を検討したケリーは早速、ローガンの所に行き、2人でタフトの所に出向いた。そして、焼失したはずのセバスチャンの絵が今も実在する事実を彼に問い質した。慌てたタフトはすぐに動いた。タフトは自分の倉庫に行ったのだ。彼を尾行して2人も倉庫へ。そこで2人はフォレスター、タフト、そしてジョセフ・ブロックの3人が発起人となって62年に設立された会社の登記書類とフォレスターとタフトが受け取り人になったセバスチャンの保険人支払いの書類等を発見した。が、同時にタフトによって仕掛けられた時限爆弾も発見され、2人は危機一髪の所でこの難を逃れた。その夜、ローガンの自宅に再びチェルシーが現われ、タフトに本物の絵のありかを聞きだそうとしたところ、逆に襲われそうになったので逃げてきたと伝えた。ローガンはその晩、彼女を自宅に泊めることを決心し、深夜になるとチェルシーが彼のべッドに入り込み、2人は自然と一夜を過ごすのだった。だが、翌朝、2人は刑事によって叩き起こされた。タフトが殺されたのだ。チェルシーはその容疑者として逮捕され、ローガンもこの件がもとで検事補を辞職するハメに陥った。そんな彼をケリーは自分の事務所に居候させ、2人でチェルシーの弁護にあたることにした。審理が進んだある日、法廷に来たフォレスターを見てチェルシーは幼い頃の記憶がよみがえり、18年前に父を殺したのは彼だと思い出した。やがて、そのフォレスターも何者かに殺され、八方塞がりに陥るが、ローガンはふとしたことからタフトの事務所にあった彼の秘蔵品の彫像を思い出し、画廊に急いだ。一方、ケリーはキャヴァナウ刑事を訪ねたが、そこに現われた刑事は以前のキャヴァナウ刑事ではなかった。一連の事件の真犯人がキャヴァナウ刑事になりすましていたのだ。ケリーも画廊に急ぐが画廊は真犯人により火の海となっており、またまた危機に陥るがローガンによって救出され、犯人はローガンと争ううちに階下へ落ち死亡した。本物の絵はやはり彫像の中にあり、それにはセバスチャンから娘のチェルシーへ贈るというサインがあった。



<キャスト・スタッフ - 夜霧のマンハッタン(1986)>

キャスト(役名)
Robert Redford ロバート・レッドフォード (Tom Logan)
Debra Winger デブラ・ウィンガー (Laura Kelly)
Daryl Hannah ダリル・ハンナ (Chelsea Deardon)
John McMartin ジョン・マクマーティン (Forrester)
Brian Dennehy ブライアン・デネヒー (Cavanaugh)
Terence Stamp テレンス・スタンプ (Victor Taft)
Steven Hill スティーヴン・ヒル (Bower)
David Clennon デイヴィッド・クレノン (Blanchard)

<スタッフ>
監督
Ivan Reitman アイヴァン・ライトマン

製作
Ivan Reitman アイヴァン・ライトマン

製作総指揮
Michael C. Gross マイケル・C・グロス
Joe Medjuck ジョー・メジャック

脚本
Jim Cash ジム・キャッシュ
Jack Epps Jr. ジャック・エップス・ジュニア

撮影
Laszlo Kovacs ラズロ・コヴァックス

音楽
Elmer Bernstein エルマー・バーンスタイン

美術
John De Cuir ジョン・デ・キュア

編集
Sheldon Kahn シェルドン・カーン

字幕
戸田奈津子 トダナツコ