アリアドネの部屋・アネックス / Ⅰ・アーカイブス

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映画”エディット・ピアフ ~愛の賛歌~”について アリアドネ・アーカイブスより

 
映画を見終わってから偶然に気がついた。愛の賛歌をみた昨夜、10月11日はピアフが公式に亡くなった日であるらしい。実際になくなったのはその前日の10月10日である。シャンソンなどは普段は聴くことがないのだが、映画を見ながら聞き覚えのあるメロディーが時間の片隅から甦ってくる、シャンソンとは日本人の固有な経験にまでなっているのだ、ちょうどクラシック音楽の音感がそうであったように。演歌や歌謡曲が戦後どうであったか、それと比べてどうであったかという点は議論が分かれるところだろう。

映画を見終わってしきりに美空ひばりの存在を思い出した。戦後を代表する日仏の歌姫として共通性は高い。しかし一方は家族のしがらみの中に、また日本人としての絆を大事にして死んだ。ピアフはどうだったのだろうか。恵まれない出生と希薄な家族愛、彼女を手助けした人々、彼女の生に関わった人々を思いながら、余韻にひきずられるままにユーチューブで彼女の歌を偲び、偶然ひばりの歌う”愛の賛歌”にであった。英語の歌詞はピアフとはまるで違う進駐軍の懐かしい響きを伝えるのだった。


goo映画より

作品解説・紹介 - エディット・ピアフ ~愛の賛歌~

1915年にパリのベルヴィルで生まれたエディットは幼くして両親と生き別れ、祖母が営む娼館に身を寄せる。一度は失明したものの奇跡的に回復し、後に大道芸人の父に引き取られ、日銭を稼ぐためにストリートで歌っているところを、名門クラブのオーナー、ルイ・ルプレに認められ、その歌声から“ピアフ(雀)”と名づけられる。やがて世界的なスター歌手となった彼女は生涯最愛の恋人マルセルと出会うのだった…。

低く力強くしゃがれたユニークな声が魅力のピアフを、「愛の讚歌」「バラ色の人生」など名曲オンパレードの迫真の歌唱シーンも最晩年の老婆に成り果てた姿も、全身全霊を傾けて『世界でいちばん不運で幸せな私』のマリオン・コティヤールが演じ切る。貧しく孤独な子ども時代から47歳で死に至るまで、その波乱万丈の生涯には、エマニュエル・セニエが好演する娼婦ティティーヌをはじめ、必ず愛してくれる人がいた。常に愛されたいと切望し、また愛することにも貪欲だった彼女の感情面に注目して、その生き様をドラマティックに描いたのは、『クリムゾン・リバー2/黙示録の天使たち』の監督オリヴィエ・ダアン。脚本も手がけている。

督・脚本
オリヴィエ・ダアン
出演
マリオン・コティヤール
ジェラール・ドパルデューほか