10月のベスト・5
前略。秋風が立ち、風が頬を拭う。早いもので、blogよりのお引越し寄りにから一年と二か月余が過ぎました。その間も私の身辺に変化はなく、平々凡々とした日々が続いております。しかし、日常が変わらずにある、ということは実は素晴らしいことなのであって、この異色のブログも根気と持続力のみを頼りに今日まで、――過去を閲するとYahoo!blog開始以来の十一年と七か月半が過ぎておりました。
昨今は、日々老いを感じます。
さて、今月のベスト5も大きくは変化はございません。一位の私の政治状況論は、右や左という言い方がナンセンス化した時代の流れの中で、当然なgら新の革新もなければ保守もない、――特に保守をめぐるザッハリッヒな状況を論じたものです。あるいは元来、保守にイデオロギーがあるはずはなく、第一に格差社会の中で既得権益を守る、第二にアメリカと仲良くしようという発想だけに共通点が見いだされる、潮流の一つに過ぎない、と書いているわけですね。私の主張、先見性もなければ、特段の固有の主張であるとも思われないのですが、なぜか私の私的な政治状況論がこの数か月、一位を維持しています。こういう傾向はYahoo!blog時代にはなかったことで、有難いことだと思っています。お付き合いいただいている方々に感謝です。
二位の冨山和子さんの著作は、私の自然観を決定づけた日本の名著と言ってよいものの一つでしょう。今後も一人でも多くの方に紹介したいと願っています。
三位と四位に村上春樹論、――今年もノーベル賞受賞は逸したようですが、ファンの方には申し訳ない私の固有な評価となっています。
私の春樹論の特色は、六十年代の政治の季節以降に現れた、日本文学の現状ととらえています。よく言えば日本文学のグロ^バル化、私的には文学のアマチュア化、私性化、伝統の破壊と文学をめぐる植民地的状況があると考えているのです。
五位に、志賀直哉を論じたものが入りました。初めてではないと思うのですが、もともと直哉はそう好きでもないので、今日に於いては書いていたことを忘れてさへいましたが、改めて自分の過去に書いた文章を読み直して、昔はこんな風に考えていたのか、こんな風にも思っていたのかと、自分に教えられてしまいました。そういう意味では、過去の自分の感想を文章に書いて残すとは、思いがけない効果があるようです。
それにしても、私の直哉に対する評価には申し訳ないほど厳しいものがありますね。
1
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505575180.html
2
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12512191978.html
3
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505536329.html
4
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12537242557.html
5
https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505536503.html