アリアドネの部屋・アネックス / Ⅰ・アーカイブス

アリアドネ会修道院附属図書館・アネックス一号館 本館はこちら→ https://ameblo.jp/03200516-0813  検索はhttps://www.yahoo.co.jp/が良好です。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ドキュメンタリー映画「三島由紀夫と東大全共闘」1969――五十年目の真実

ドキュメンタリー映画「三島由紀夫と東大全共闘」1969――五十年目の真実NEW!2020-03-28 17:02:25テーマ:文学と思想三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実 監督 : 豊島圭介 出演 : 三島由紀夫、芥正彦、木村修、橋爪大三郎、篠原裕、宮澤章友、原昭弘、…

イギリス的なものとE・M・フォースター『ハワーズ・エンド』、ヴァージニア・ウルフとの関係、ならびに。。。アリアドネ・アーカイブスより

イギリス的なものとE・M・フォースター『ハワーズ・エンド』、ヴァージニア・ウルフとの関係、ならび2019-05-01 10:52:55テーマ:文学と思想 二つの青い異なる価値観の間にいかなる平衡を生み出せることが可能か。E・M・フォースターの『インドへの道』にし…

映画『永久の愛に生きて』とオックスフォード――黄昏のロンドン・24 アリアドネ・アーカイブスより

映画『永久の愛に生きて』とオックスフォード――黄昏のロンドン・242019-04-29 15:47:14テーマ:映画と演劇 オックスフォードを語るのに題材は幾つもあると思うのですが、いま思いつくのは、アンソニー・ホプキンズとデブラ・ウィンがーの主演による映画『…

ストーンヘイジ幻想――黄昏のロンドン・20 アリアドネ・アーカイブスより

ストーンヘイジ幻想――黄昏のロンドン・202019-04-29 06:37:49テーマ:わたしの住んでいる町 私たち日本人が通常、英国的なものとして理解しているものはエリザベス朝期以降の歴史的事象に限られます。とりわけ産業革命革命以降の、この国が歴史に果たした…

トマス・ハーディの文学――黄昏のロンドン・19 アリアドネ・アーカイブスより

トマス・ハーディの文学――黄昏のロンドン・192019-04-29 06:24:59テーマ:文学と思想 トマス・ハーディの文学と云うと『ダーバヴィル家のテス』、『遥か群衆を離れて』などが有名ですが、特に前者は私にとっては個人的にもとても大事な作品です。 と云うの…

シェイクスピア『ウィンザーの陽気な女房たち』――黄昏のロンドン・15 アリアドネ・アーカイブスより

シェイクスピア『ウィンザーの陽気な女房たち』――黄昏のロンドン・152019-04-27 22:51:22テーマ:文学と思想 1 シェイクスピアでも評判が芳しくない作品のひとつ、『ウィンザーの陽気な女房たち』、――こんなことを書くと欧米風の喜劇が分からない、などと…

ヴァージニア・ウルフ『歳月』について――黄昏のロンドン・11 アリアドネ・アーカイブスより

ヴァージニア・ウルフ『歳月』について――黄昏のロンドン・112019-04-15 09:44:44テーマ:文学と思想 ヴァージニア・ウルフの小説にしては、平易で読みやすい『歳月』は、反面、もどかしいほど、難しい。その難しさは、彼女の実験的な小説作法や難解な方法…

安倍政治と衆愚制民主主義 アリアドネ・アーカイブスより

安倍政治と衆愚制民主主義2019-04-06 12:38:54テーマ:政治と経済 安倍政治には二つの公然化されない矛盾、不吉な影がある。 ひとつは、身の丈の政治と云うこと、綺麗な言い方をすれば!――この背景には、国民なり有権者なりの、自らに水準の近しい、等身大?…

元号選定と歴史誤認 アリアドネ・アーカイブスより

元号選定と歴史誤認2019-04-04 10:58:14テーマ:歴史と文学 大伴旅人、家持とは、どういう人たちなのですか? 日本古代史に於いて、古代律令制が変遷、変質、変形して、藤原一強の大土地所有者としての荘園制と呼ばれた中世的土地所有形態に移行していった時…

忖度と思い遣り アリアドネ・アーカイブスより

忖度と思い遣り2019-04-04 10:36:08テーマ:文学と思想 忖度と思い遣り、 二つの違いは何か? 身分が下のものが、上のものを”思い遣る”こと。 思い遣りとは、身分が上の者が下のものを思いを致すこと。 あるいは、身分の上下に係わらず、他者一般を思いで包…

万葉の時代について(再録)アリアドネ・アーカイブスより

万葉の時代について(再録)2019-04-03 09:42:19テーマ:文学と思想 (追補)として、先号に記載したものの再録になります。万葉集について俄かに語り始められましたが、誰も言わないことなので、書きました。 4. 万葉の時代について 元号に引き付けて、万…

元号「令和」について アリアドネ・アーカイブスより

元号「令和」について2019-04-02 15:05:25テーマ:歴史と文学 新元号の発表を見て、一見して感じたのは、字画と響きの持つ寂しさ、貧相さ。「令」と「和」の水と油のような意味の語義的不一致。ーーさりながら、日本の言語学者の第一人者たちが集ってーー集…

TVドラマ『浮世の画家』と戦争責任――ノーベル賞作家、カズオ・イシグロの原作による アリアドネ・アーカイブスより

TVドラマ『浮世の画家』と戦争責任――ノーベル賞作家、カズオ・イシグロの原作による2019-03-30 23:17:46テーマ:映画と演劇 カズオ・イシグロが日系のイギリス人ノーベル賞作家であったらかといって、映画『日の名残り』を見ていなければ、テレビのスイッチ…

紡ぎ出されるアリアドネの恋愛論――『ダロウェイ夫人』を読みながら――黄昏のロンドン・4 アリアドネ・アーカイブスより

紡ぎ出されるアリアドネの恋愛論――『ダロウェイ夫人』を読みながら――黄昏のロンドン・42019-03-26 08:46:48テーマ:文学と思想 同性愛については、識者やその方面の専門家?の方からみれば凡そ見当違いのことを書くと思いますので、なにとぞご容赦ください。…

『ヰタ・セクスアリス』、森鷗外の青春 『ヰタ・セクスアリス』、森鷗外の青春 アリアドネ・アーカイブスより

『ヰタ・セクスアリス』、森鷗外の青春2015-06-07 21:37:42テーマ:文学と思想 ・ 鷗外の『ヰタ・セクスアリス』を久々に読む。二十歳の時に読んだ読後感とほとんで変わらないのだが、ほのぼのとした懐かしさを新たにする。広義の意味でのポルノグラフィに該…

 『日本橋』――シネマ歌舞伎の往き帰り アリアドネ・アーカイブスより

『日本橋』――シネマ歌舞伎の往き帰り2015-06-03 19:18:41テーマ:映画と演劇 ・ 五月晴れのある日、片道10キロほどもある映画館への道を往復、歩くことにした。まず、片道を歩いてみて、具合で帰り道はバスに乗っても良い、気楽な発想で歩きはじめた。 見に…

自転車とお茶のはなし、自然が語ること アリアドネ・アーカイブスより

自転車とお茶のはなし、自然が語ること2015-06-02 11:33:41テーマ:茶道とお能 十代の終わりころのある日、ヴィトゲンシュタインの名前が教壇の方から落ちてきて、言語に囲繞された閉塞感を当時の状況に重ね合わせ二重読みをしたものだ、師走が近づくころ、…

池内紀『カント先生の散歩』 アリアドネ・アーカイブスより

池内紀『カント先生の散歩』2015-05-31 18:08:20テーマ:文学と思想 http://image.yodobashi.com/product/100/000/009/001/871/587/100000009001871587_10204_002.jpg ベルグソン、ヘーゲルと周辺の手軽な新書版を読んできて、ついでに軽いノリでこの本も読…

漱石『道草』と鷗外『渋江抽斎』と 江藤淳に逆らって ありあどねアリアドネ・アーカイブスより

漱石『道草』と鷗外『渋江抽斎』と 江藤淳に逆らって2015-05-29 11:39:34テーマ:文学と思想 漱石と鷗外文学の比較、第一回目は初期の『三四郎』と(1908)『青年』(1910)、第二回目が中期の『こころ』(1914)と『興津弥五右衛門の遺書』(1912)、今回は…

スカルピアとはだれか? アリアドネ・アーカイブスより

スカルピアとはだれか?2015-04-25 05:55:10テーマ:音楽と歌劇 オペラ『トスカ』の不思議さは、筋書きだけをたどると俗っぽいメロドラマに過ぎないものが、感動的な音楽作品になっている点だろう。そういえばモーツァルトのオペラなども概してそうなのであ…

須賀敦子の本を読む愉しみ――佳き日が重なりますように アリアドネ・アーカイブスより

須賀敦子の本を読む愉しみ――佳き日が重なりますように2018-03-23 09:51:25テーマ:須賀敦子 須賀敦子さんの本を大切にしています。 個人全集を持つと云うのはこの一冊だけで、この本を購入した当時――全集本の箱の裏側にレシートを貼り付けていたので、2007年…

草の戸も住替る代ぞひなの家 ありあどんめアリアドネ・アーカイブスより

草の戸も住替る代ぞひなの家2015-03-03 18:58:41テーマ:文学と思想 月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲…

カーク・ダグラスの映画『スパルタカス』 アリアドネ・アーカイブスより

カーク・ダグラスの映画『スパルタカス』2015-03-02 18:09:10テーマ:映画と演劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/51KkN5XhfnL.jpg 半世紀ほども前のハリウッド映画全盛期の映画について感想を述べてみたい。 今日からみればキャスティングをみると、…

「大衆の原像」の原像 アリアドネ・アーカイブスより

「大衆の原像」の原像2015-02-11 17:55:59テーマ:宗教と哲学 1 前の記事では吉本の「大衆」と云う概念が虚妄、幻想ではないか、と唐突に書いて終わっていたわけですね。もう少しそこのところを書き足してみたいと思います。 例えば、吉本隆明の特異の言説…

イスラムの谷のナウシカ――日本人人質事件 アリアドネ・アーカイブスより

イスラムの谷のナウシカ――日本人人質事件2015-02-07 10:54:34テーマ:政治と経済 イスラム国による日本人人質事件が報道されているあいだ落ち着かない気持ちでいたのは誰しもであろう。特に後藤さんは報道者として、言葉で、報道の表面的で見えにくくなりつ…

曖昧さの戦後の終焉 アリアドネ・アーカイブスより

曖昧さの戦後の終焉2015-02-03 17:30:03テーマ:政治と経済 イスラム国あるいはISと称されるテロ組織による日本人の身代金要求人質事件は、想定されたこととは言え、日本人二名の虐殺と云う最悪の結果を帰結した。事件はこれだけでは終わらずに、インター…

吉本『共同幻想論』 アリアドネ・アーカイブスより

吉本『共同幻想論』2015-01-28 23:21:48テーマ:宗教と哲学 http://ecx.images-amazon.com/images/I/513HzQsPFWL._AA160_.jpg 1.『共同幻想論』の読みにくさ 読みにくさの理由については大きく二つが考えられる。一つは、学問的論文を書く場合の姿勢につい…

寅さんシリーズの第二作 アリアドネ・アーカイブスより

寅さんシリーズの第二作2015-01-21 22:04:40テーマ:映画と演劇 第二作も傑作であることは間違いないことだろう。書きたいのはそのことではなくて、さいわい全シリーズを第一作から見る企画が進行しているので、寅さん像の変質!と云うものがどの段階で生じ…

ウィリアム・ジェイムズの『プラグマティスム』 アリアドネ・アーカイブスより

ウィリアム・ジェイムズの『プラグマティスム』2015-01-17 22:57:30テーマ:宗教と哲学 平凡平易な哲学は、時に、凡庸な人生がある種の才能ある人間にとって、局部的精神的疾患として現れることがあるように、精神の不調をもたらすこともあるのではないか、…

阪神間に暮らしたこと――阪神淡路大震災から20年―― アリアドネ・アーカイブスより

阪神間に暮らしたこと――阪神淡路大震災から20年――2015-01-17 09:22:17テーマ:社会と地域 阪神淡路震災の復興支援では最初二月中旬に現地に入った。震災直後の最も困難な時期は過ぎていたけれども、依然として神戸市は主要な周囲の交通機関からは閉ざされて…