アリアドネの部屋・アネックス / Ⅰ・アーカイブス

アリアドネ会修道院附属図書館・アネックス一号館 本館はこちら→ https://ameblo.jp/03200516-0813  検索はhttps://www.yahoo.co.jp/が良好です。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

愛と云う名の孤独、フランソワーズ・サガン風に――ある『太陽の季節』論 アリアドネ・アーカイブスより

愛と云う名の孤独、フランソワーズ・サガン風に――ある『太陽の季節』論 2018-01-21 08:47:48 テーマ: 文学と思想 葉山の海岸を歩いてから、忘れかけていた『太陽の季節』のことが湘南の波間を漂う、揺曳する忘れられた流木の想いのように、微かな抵抗感とな…

ゲーテの『親和力』と『若きヴェルテルの悩み』が齎したもの   アリアドネ・アーカイブスより

ゲーテの『親和力』と『若きヴェルテルの悩み』が齎したもの 2017-08-20 22:12:53 テーマ: 文学と思想 日常的な時間と、愛に関する時間は別の起源を持っている。 『親和力』は、いわゆる二重不倫の問題、明らかに不倫の物語でありながら、それを理性的秩序…

ブレヒトの『アンティゴネ』アリアドネ・アーカイブスより

ブレヒトの『アンティゴネ』 2017-07-20 18:15:54 テーマ: 文学と思想 1.アンティゴネとクレオン ソフォクレスで有名なギリシア古典悲劇のブレヒト版である。古典悲劇と相違する点は、相争うアンティゴネの二人の兄弟たちが相打ちする敵同士ではなく、奮…

11月のベスト10(中間) 6位から10位まで

11月のベスト10(中間) 6位から10位まで NEW!2020-11-16 01:26:22 テーマ: ブログ 6 『日本近代文学に描かれたデカダンスの諸相(上)――耽美と唯美主義――谷崎(2016・12)アーカイ』 原文:https://ameblo.jp/03200516-0813/entry-12505558490.html …

11月のベスト5(中間)

11月のベスト5(中間) NEW!2020-11-16 01:14:51 テーマ: ブログ 漱石と鴎外について書いたものが上位に上がってきました。喜ばしいことです。 1 『右寄りと左寄り、あるいは政治の色分けについて』 ひところ、一世を風靡した感がある右翼と左翼、政治…

サガネスク・クァルテット・ルネサンス アリアドネ・アーカイブスより

サガネスク・クァルテット・ルネサンス 2017-07-17 09:17:44 テーマ: 文学と思想 将来おきるかも知れないフランソワーズ・サガンの文学の再評価のために、初期の四つの作品が持つ、独特の小宇宙観、――と云うか、ロマンティックでエレガンスな、サガネスク的…

花を探しに・・・・・ ”秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず”――式部と潤一郎、康成そして兼好 アリアドネ・アーカイブスより

花を探しに・・・・・ ”秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず”――式部と潤一郎、康成そして兼好 2017-02-26 09:20:03 テーマ: 文学と思想 六十年代の高揚期のあとを受けて運命づけた二つの書、『源氏物語』と『細雪』と。しかしこの二つの書は、櫻花の絢…

オスカー・ワイルドの『サロメ』  アリアドネ・アーカイブスより

オスカー・ワイルドの『サロメ』 2017-07-16 18:33:30 テーマ: 文学と思想 ワイルドの『サロメ』を読んで思ったのは、なんとなくシチュエーションの『ハムレット』や『マクベス』などとの類似である。 間断なき直情性を有する妻と、老練の野心を抱いた政治…

サガンとデュラス アリアドネ・アーカイブスより

サガンとデュラス 2017-07-16 17:59:59 テーマ: 文学と思想 かって十八歳の少女の衝撃的なデビューとも云われたフランソワーズ・サガンの『悲しみよこんにちは』を今日改めて読むと、フランスの伝統的な恋愛小説の最後の作家だ、と云う感が深い。 従来この…

公民はどこにいるか?(再々録) アリアドネ・アーカイブスより

公民はどこにいるか?(再々録) 2017-07-13 22:28:54 テーマ: 文学と思想 2011年の同名の記事は、 2015年の安保関連法案可決の10月にも 一度再録していますので、 今回は、再々録と云うことになります。 いまこそ公共性とは何であるかを語った インマヌエ…

二人の一葉 あるいは「闘う一葉」について アリアドネ・アーカイブスより

二人の一葉 あるいは「闘う一葉」について 2017-06-29 17:18:07 テーマ: 文学と思想 樋口一葉には二つの側面がある。一つは一千数百年に及ぶ日本古典文学の掉尾を飾る古今源氏由来の、手弱女の流れを汲むものとしての物語作者の側面である。いま一つは、擬…

10月のベスト・10につづくもの (~21位近傍)

10月のベスト・10につづくもの (~21位近傍) NEW!2020-11-02 12:46:58 テーマ: ブログ 読んでいただきたいもの、眩暈がするほど輝かしいビッグネイムの数々がここに綺羅星のように華やかに犇めいています。 数え上げてみると、――樋口一葉! ヴォル…

柄谷行人のマクベス論を批判的に回顧する アリアドネ・アーカイブスより

柄谷行人のマクベス論を批判的に回顧する 2017-06-06 21:59:31 テーマ: 文学と思想 1. 人間は如何なる時代に於いても 意味 を求めてきた。例えば、わたくしたちはどこから来て何処へ行くのか、とか、この世に存在する意味はなんであるのか、であるとか。…