アリアドネの部屋・アネックス / Ⅰ・アーカイブス

アリアドネ会修道院附属図書館・アネックス一号館 本館はこちら→ https://ameblo.jp/03200516-0813  検索はhttps://www.yahoo.co.jp/が良好です。

2020-02-26から1日間の記事一覧

『尼僧ヨアンナ』とキリスト教 アリアドネ・アーカイブスより

『尼僧ヨアンナ』とキリスト教2013-09-02 13:46:57テーマ:映画と演劇 1.組織悪と悪の淵源について ・ それほど良い映画だとは思わないけれどもこの映画を二度見直した。モノクロの強烈なコントラストから来る強烈なイメージは、キリスト教と呼ばれたもの…

『乱れ雲』(1967年)――成瀬美学の終焉 アリアドネ・アーカイブスより

『乱れ雲』(1967年)――成瀬美学の終焉2013-09-01 22:10:38テーマ:映画と演劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/21CW29Z16NL._SL500_AA300_.jpg・ 成瀬巳喜男のロマンス劇は、単なるメロドラマに終わらず時代性を微妙にダブらせる。『乱れる』では、…

イェジー・カヴァレロヴィッチの『尼僧ヨアンナ』(1961年)アリアドネ・アーカイブスより

イェジー・カヴァレロヴィッチの『尼僧ヨアンナ』(1961年)2013-08-30 17:40:58テーマ:映画と演劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/51-0M-Kk06L._SL500_AA300_.jpg ・ 時は17世紀、ポーランドの辺境のある寒村の外れにある修道尼院を舞台に、悪魔…

成瀬巳喜男の『乱れる』(1964年)アリアドネ・アーカイブスより

成瀬巳喜男の『乱れる』(1964年)2013-08-24 21:47:56テーマ:映画と演劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/211WYJEPTQL._SL500_AA300_.jpg・ 物語は戦後の復興の影がすっかり消えかかる頃、地方都市にも新しい消費時代の兆候が――スーパーマーケット…

小津雑感――吉田喜重の小津論など アリアドネ・アーカイブスより

小津雑感――吉田喜重の小津論など2013-08-23 10:15:33テーマ:映画と演劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/512DE1XCPSL._SL500_AA300_.jpg もう随分むかし、NHKの番組で小津安二郎を語る吉田喜重の小津論の語りを聴いたものだ。当時、私もまた小津…

二人の日本人女性の死 アリアドネ・アーカイブスより

二人の日本人女性の死2013-08-22 11:11:26テーマ:Yahoo!ブログ移行 http://www.news-postseven.com/picture/2012/08/yamamoto2-112x150.jpg 山本 美香(やまもと みか、1967年(昭和42年)5月26日 - 2012年(平成24年)8月20日) 報道カメラマンの山本美香…

『秋日和』と『秋刀魚の味』アリアドネ・アーカイブスより

『秋日和』と『秋刀魚の味』2013-08-21 17:32:21テーマ:映画と演劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Gm5bMm7JL._SL500_AA300_.jpghttp://ecx.images-amazon.com/images/I/41jREmG21CL._SL500_AA300_.jpg ・ 『秋日和』(1960年)と『晩春』(1949…

宗教と宗教性 アリアドネ・アーカイブスより

宗教と宗教性2013-08-21 00:17:09テーマ:宗教と哲学 ・ 宗教と宗教性とは異なる。もし神と呼ばれる存在が人の形をして具象として顕わされることがなかったならば、信者になっていたかもしれない、と思わせるものがある。キリスト教では偶像崇拝を禁じるけれ…

成瀬巳喜男の『山の音』 アリアドネ・アーカイブスより

成瀬巳喜男の『山の音』2013-08-16 23:20:33テーマ:映画と演劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/21RC7JTJHEL._SL500_AA300_.jpg・ 川端康成の『山の音』の映画化である。鎌倉の閑静として端正な住宅地を舞台に、老若二つの世代の夫婦の間に演じられ…

『東京物語』――小津安二郎の紀子三部作・その3 アリアドネ・アーカイブスより

『東京物語』――小津安二郎の紀子三部作・その32013-08-16 18:57:15テーマ:映画と演劇 ・ 六十九回目の終戦後の夏に、もの言わぬ慰霊碑に捧げる。 http://msp.c.yimg.jp/image?q=tbn:ANd9GcSX1_3aSOMiXmg1Y19WGBFcLOZcENxWnt2DdMym2yAiuVzy7ytXgeOydxhE:http…

『麦秋』――小津安二郎の紀子三部作・その2 アリアドネ・アーカイブスより

『麦秋』――小津安二郎の紀子三部作・その22013-08-16 16:13:53テーマ:映画と演劇 http://t3.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcR_BGnxXjwxHoA0BGLhVZXegi1wMiOg-8x8ttd6Z9SYOmqhVfLd ・ 『麦秋』もまた、婚期の遅れた娘の物語である。最終的には、小津調の調…

『晩春』――小津安二郎の紀子三部作その1 アリアドネ・アーカイブスより

『晩春』――小津安二郎の紀子三部作その12013-08-15 20:40:48テーマ:映画と演劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/51ocih1v19L._SL500_AA300_.jpg http://ecx.images-amazon.com/images/I/51MKOxnNHwL._SL500_AA300_.jpg ・ もはや語り尽くされた観の…

遠藤周作の『深い河』など アリアドネ・アーカイブスより

遠藤周作の『深い河』など2013-08-14 17:46:44テーマ:文学と思想 ・ 遠藤周作の『深い河』などを久し振りに読み返したが、一応、最晩年に近い段階で書かれたこの小説は、遠藤の文学の総決算と云うには、あまりに限定的である、と云う気がする。ある意味では…

映画と小説の文法 アリアドネ・アーカイブスより

映画と小説の文法2013-08-14 16:03:03テーマ:文学と思想 ・ 文学作品の映画化の難しさは、様々な水準で存在しますが、やや荒っぽい云い方をすれば、小説は掌の小品からバルザックの人間喜劇のような、無限大の拡散化を許容する文学形式であるのに対して映画…

芸術的感性と宗教的感性――ある回帰する書簡 アリアドネ・アーカイブスより

芸術的感性と宗教的感性――ある回帰する書簡2013-08-11 12:13:01テーマ:宗教と哲学 ・ ところで図書館に籠って本や資料だけを相手にしていますと、つい、芸術的経験とは自存的に成立する事象であるかのように思えることがあります。ところが言語は発話されて…

『モーゼとアロン』 アリアドネ・アーカイブスより

『モーゼとアロン』2013-08-10 00:48:54テーマ:音楽と歌劇 http://ecx.images-amazon.com/images/I/513K2JF38VL._SL500_AA300_.jpg ・ 第一幕は、モーゼに神の啓示が降り、指導者としての役割を受命するか否かをめぐる神との問答が描かれる。結局、神の思想…

シェーンベルクの『モーゼとアロン』 アリアドネ・アーカイブスより

シェーンベルクの『モーゼとアロン』2013-08-08 12:49:19テーマ:音楽と歌劇 ・ 以前、ストローブ=ユイレの映像を観たのだが、良く分からないことだ。 旧約の世界では、ある日モーゼに天啓とも云える啓示が伝えられ、それは飢えと貧困を避けて一時エジプト…

特別追悼――高橋たか子の死 アリアドネ・アーカイブスより

特別追悼――高橋たか子の死2013-07-26 16:10:32テーマ:文学と思想 (ある追悼) http://ts4.mm.bing.net/th?id=H.4923876154606243&pid=1.7&w=90&h=147&c=7&rs=1 7月18日のメディアは一斉に高橋たか子、12日の逝去を伝えた。偶然とは云いながら、彼女が最後…